JOIN ALIVEで見たcinema staffの話
2022.10.8
日比谷野外大音楽堂で行われたcinema staffのライブに行った。
storyflowを聞いている中で、震えた心のぞわぞわした感じが全身に広がる感覚が明確にあった。感動なのか興奮なのか未だにわからない。ただただ彼らの音楽の持つ力に圧倒されたのだと思う。
初めての感覚に心の中で「な、なんだこれ すげぇ」とドキドキしながらステージを見ていた。
エゴもいたちごっこも妄想回路もdaybreak syndromeもcompassも火傷もlost/stand/aloneもcockpitも望郷も極夜もsea saidも西南西の虹もKARAKURI in the skywalkersもAIMAI VISIONも聞けなかったけど、セットリストは最高で、演出も曲に合わせて作り込まれたと素人目でもわかる最高のものばかりで、なるほど最高のスタッフと作り上げたわけだと思った。
storyflowを聞いた時の事は一生忘れないと思う。
体感できる音楽を、というような事を飯田さんが言っていた。
8年前、初めてシネマのライブを見た時の光景は今でもはっきりと覚えている。そういえばシネマを聞くようになったのもそういった自分の体感、体験からだったなぁとしみじみ思い出した。
その時の話をする。
2014年。
初めてシネマのライブを見たのは、北海道で開催されたJOIN ALIVEの中でだった。私はそれまでロックといったジャンルを全然聞いてきておらず、高校生の時にCUNEのGLEAT SPLASHをMDに入れてリフレインとイナズマをヘビロテしてた感じ。
それぐらいだった。
JOIN ALIVEも友達に「楽しいよ」と誘われ、「おぉじゃあ行ってみるか」といった流れで参加した。
進撃の巨人を見ていた私はシネマの歌をgreat escapeで初めて耳にしていた。
「声がものすごくいいな」が最初の印象だった。
アーン?cinema staffっていうのか。なるほど気になるじゃねーの。
great escapeのリリースが2013年。
シネマを見たJOIN ALIVEは2014年の7月だった。
会場にて、参加するアーティストの名前にcinema staffを見つけた。
「生であの歌声が聞けるなんてこりゃあ行くしかない」
と、友達に「見たいバンドがあるから他のステージ見てくる!!」と告げ、1人移動した。
JOIN ALIVEは北海道グリーンランドがまるごと会場になるフェスだが、いろんなアトラクションがある中 どーーーん と構えられたステージがある場所に行った。
初めてのフェスで、初めて1人で、ロックバンドを見るために歩く。
わくわくドキドキしていた。
シネマのライブは、なんかもうある種の天国だった。
ステージで魂の向くままに力いっぱい演奏する男達、その音楽をめいっぱい受け止める観客。
完璧なカルチャーショックを受けた。
メンバーが誰かもわからなかったのでとりあえず真ん中の人を見ていたのだが、大きな口を開けて歌いながらギャンギャンにギターを弾く男の眩しさが鮮烈だった。
そして客席。
ステージ前の方にいた水色のTシャツのお兄さんの背中をはっきりと覚えている。
後で曲を調べてそれがtheme of usだとわかるのだが、もう飛び上がって手を叩いていた。
沸き上がる会場の興奮と熱さを引っ張るステージ。
なんて楽しそうに音楽をやる人達なんだろう。
衝撃だった。これがロックか。
全然曲がわからないのに自然と笑顔になっている自分に気付くのは初めての事だった。
あそこには同じ音楽を愛して同じ音楽を楽しく思う空間が広がっていた。
シネマのライブは私に強烈なインパクトを残した。
ライブの後で物販のテントに寄り、Tシャツとタオルを買った。初めてのバンドグッズだ。
あのビッグハットTシャツと緑色のタオルはもう販売されていないようだ。
それを持って友達と合流してから写真も撮ったし、Tシャツを着ていろんな所に行った。
初めてインストアライブというものを見にタワレコに行ったし、その足でチケットを買って残響祭を見に行ったし、札幌でのライブもたくさん行ったし、遠征もしたし、シネマを通していろんな体験をした。仕事が長引いてライブ開始に間に合わず、会場のライブハウスに電話して「どんな状況ですか!?」と聞いたこともある。個別電話に対応してくださりありがとうございましたほんと
ありがたいことに北海道の色んなところに来てくれて、アルカラとのライブでは高速バスで旭川にも行ったし普通列車で苫小牧にも行った。
あれは北海道で胆振東部地震があった時だった。
私はあのライブでさんふらわあの歌を覚えた。
前回の野音からいろんな事があったが、それを経ても元気でこうして会うことができてよかったというような話を三島さんがしていた。
本当に元気でまたシネマのライブに来られてよかったと思う。
コロナ禍の中でライブ映像をYouTubeで流して皆で同時視聴をする機会があったが、あの日は1人で「フェスじゃぁぁ!!!」と大はしゃぎして自宅でビールとハイボールと酎ハイとスパークリングワインをちゃんぽんして1人でトイレにこもることになった。
食べ過ぎで吐いたことはあっても飲んで吐いたのは初めての事だった。
シネマはいろんなことを体験させてくれた。
一人暮らしでの過度な飲酒はやめような。
というわけで、「体感」といえばシネマとの出会いも強烈なものであったという話だ。
野音は前回も今回もありがたいことに参加できたが、やっぱり客席で参加する側としても万感の想いが沸く場所だと思う。
あそこに集まった全員が同じ音楽が好きで、同じ時間をあの時過ごしたのもまた「奇跡」だった。
JOIN ALIVEで水色のTシャツを着ていたお兄さんもいただろうか。
当時の「楽しさ」だけではない、いろんな感情が巻き起こされるライブだった。
真摯に生き、真摯に音楽に向き合い、歳を重ねてきた今のcinema staffだからできたパフォーマンスだったんだと思う。
ありがとう 我らがスーパーマン。
これを読んでいるあなたもシネマの音楽が好きで、これを読みに来てくださっているんだろうか。拙い文章なのにここまで読んでくださりありがとうございます。
cinema staff、いいですよね。
いつかあなたとまたライブ会場で同じ時間を過ごすことが出来ますように。
野音近くのビルで間違って男子トイレに入ってしまったことはここだけの秘密だ。
ちなみに
三島さんの音楽面と久野さんに触れてないので書き連ねると、
三島さんはあらゆる意味でシネマの歌の根幹を担ってくれている事に感謝しかない。極夜の歌詞がバチバチに好きなのだが「生きることは失うことだと 解っているはずなのに」を聞く度に ッアア〜〜〜!!!!人生!!!!!!!!!てなる。深い。楽しく生きてきたばかりの人には書けないと思うが、それが生きるという事なんだと思う。
久野さんはいろんな意味でファンと近い所にいてくれていて、ファンとシネマを繋いでくれている存在だなぁと思う。ありがとうございます。アンコールで缶あける音聞かなきゃシネマのライブは完結しないと思ってる。白い砂漠のマーチで最後リズムが三拍子になるとこ絶対ドラム聞いちゃうあそこ狂おしいほどすき。デュエルスタンバイ!
辻さんは先に書いたとおりシネマの入口になってくれた人。毎回ステージで死ぬんじゃないかと思うけどそれこそ彼の音楽なんだろうと思う
飯田さんは歌がうますぎて何を聞かせられてるのか理解が追いつかない時があるんだがなに?なにをもってあんな声が出るんだ??きのう何食べた?
今回の野音も喉が仕上がりすぎてて無敵でしたな。伸びやかさが異常。世界に誇れると思うあの声は。歌が上手すぎて「歌が…上手い…」しか言えなくなる。これでも文学部卒なのだが。天下一品だよあの声は
あと見る度に細くてちゃんと内臓詰まってるのか不安になります(褒めてる)
すべてのライブに足を運んでいるわけじゃないし、彼らと彼らを取り巻く方々のなにもかもを知っているわけではないのだが、これが私のcinema staffとの出会いの思い出だ。
最高の時間をありがとう。
また野音で会いたい。
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